出産祝いをネットで直送するのは失礼?今の時代の贈り方

家族や友人、職場関係など自分の身近な人が出産した時、「出産祝いに何を贈ろう」「いつ、どのようにして渡すのがマナーなのか」考えますよね。これまでは近くにあるデパートやショッピングセンターでお祝い品を購入し、赤ちゃんの顔を見ることも兼ねて、直接自宅まで届けるというのが一般的でした。しかし最近では、感染症対策の観点や、出産直後のお母さんに対する配慮から、インターネット通販で出産祝いを購入し、宅配で届けたいと考える人が増えてきました。しかし、こういった方法はマナー違反にはならないか、相手に不愉快な印象を与え、失礼に当たらないか気になるところです。この記事では、出産祝いを直送することが失礼かについてまとめていきます。

出産祝いをネットで選び直送することはマナー違反なのか

出産祝いを通販で購入し宅配で贈ることは、マナー違反ではありません。最近ではおしゃれで実用性の高いお祝い品をSNSやインターネットで探す人が多く、それらを購入する際には、店舗での購入ではなくほとんどが見つけたサイト上からの購入になります。また、贈りたい相手に直送する場合は、多くの通販サイトにメッセージ機能が付いていることが多く、それを使ってプレゼントとメッセージを出産祝いに贈る人が増えています。お祝いを受け取る側も、自宅に訪問されるより宅配で届くほうが助かるという声もよく耳にします。では、受け取る側が直送で助かったと感じるのはどのようなときでしょうか。

感染症対策で、あまり自宅に人を招きたくない


 赤ちゃんがいる家庭で感染症が確認され、両親だけではなく赤ちゃんも感染してしまうと、大変なことになります。そのため、できるだけ人との接触を避け感染症対策を徹底したいと考えるお母さん、お父さんが増えています。もちろん、生まれた赤ちゃんの顔を家族以外の親しい友人や知人に見せてあげたいという気持ちもあります。ですが、優先すべきは自分たちや赤ちゃんの安全を考えることなのでSNSに写真をあげる、電話やメールで赤ちゃんが生まれたことだけを報告する家庭が増えているようです。そんな状況で、お祝いの品が自宅に宅配で届くことで相手からの気遣いを感じるというお母さん、お父さんは多いのではないでしょうか。

産後のバタバタした時期はできるだけ自宅への訪問は控えてほしい

 出産後は、慣れない育児やお母さん自身の体の変化もあり、慌ただしく日常が過ぎていきます。そんな時、自宅への訪問には負担を感じてしまいます。相手が気を遣わなくていいといった場合も、家の中をある程度片付ける、身なりを整えるなど準備が必要です。また、産後の戻りが悪く体調がよくないことも考えられます。お祝い品をインターネット通販で購入し、自宅への宅配で済ませることは、お母さんの負担軽減につながるのではないでしょうか。

出産祝いを直送して冷めた印象を与えないための注意点

インターネット通販で購入した出産祝いを直送すると、冷めた印象を与えてしまわないか気になるところです。しかし、贈り物を専門に扱っているサイトには便利なメッセージ機能が付いているサイトが数多く存在します。直接「おめでとうございます」と声をかけることができなくても、このサービスを利用することで心のこもったメッセージを送ることができます。また、そういったサービスがないサイトから直送した場合でも、後から手紙やメッセージカードを送るなどすれば、冷めた印象を与えることはないでしょう。

では、メッセージはどのような内容が適切なのでしょうか。送る間柄によっても変わってきますが、必ず入れる内容として下記の4つが挙げられます。

1. 赤ちゃんが生まれたことに対するお祝いの言葉
2. 環境が変わり慌ただしく過ごす家族に対する気遣いの言葉
3. 明るい将来を連想させるような言葉
4. 結びの挨拶

 贈る相手によって言い回しを変えながら、これらは必ず入れましょう。明るい言葉選びを心がけ、慣れない育児に体力を消耗しているお母さんに対する失礼な発言などは控えましょう。またお母さんが「無理に頑張らなければ…。」と考えてしまうような内容にならないように注意しましょう。
プレゼントにメッセージが添えられていることは喜ばしいことです。メッセージの内容によってその気持ちが残念な気持ちに変わってしまわないように、最低限のマナーを守りましょう。

出産祝いが届くタイミングはいつ頃が適切か

出産祝いを渡す際、無事に生まれたという報告を聞いてから準備しましょう。出産は必ず安全に進むわけではなく、予期せぬアクシデントが発生する可能性もあります。贈る相手が家族や親戚で、産前産後すぐに必要になるベビー用品を贈りたいと考えている場合は必ず許可を取ってから贈るようにしましょう。それ以外の知人や職場関係者に出産祝いを贈る場合、適したタイミングがありますのでマナーを守って贈る側も受け取る側も気持ちよくやり取りできるようにしましょう。

また、出産後でも入院期間中に出産祝いを贈るのは控えましょう。お祝いが届く気持ちは喜ばしいことですが、産後体力を消耗しているお母さんにとって、身体的にも精神的にも負担に感じてしまうかもしれません。特に、入院している病院に直接届けに行くことはNGです。適切なタイミングとしては、産後2週間から1か月ごろを目安にお祝いを贈りましょう。この時期は赤ちゃんに名前を付ける「お七夜」や健康を祈願する「お宮参り」の時期に当たります。それらを行うタイミングで出産祝いを贈ることがマナーとされています。この期間がどうしても難しい場合は、その旨を伝えていつ頃出産祝いが届くか、事前に連絡するようにしましょう。1か月を過ぎてしまうと、内祝いの時期になってしまい、準備している赤ちゃんのお母さんや家族に手間をかけてしまう可能性がありますので注意しましょう。また、インターネット通販で購入し自宅に宅配する際には、届く日付や時間帯を指定できる業者を選びましょう。日付は縁起がいいといわれる大安か友引に届くように指定し、時間帯も届いても迷惑にならない時間帯をあらかじめ確認しておくことでより気遣いが感じられます。

出産祝いをインターネット通販で選ぶメリット・デメリット

出産祝いの商品をインターネット通販で探す場合、店頭と比較すると数多くの商品の中から選ぶことができます。また、近くにあるデパートやショッピングモールでは取り扱がない珍しい商品を選ぶことも可能です。商品を購入する際、実際に使ったレビューやプレゼントされたときにどんな気持ちになったかなどコメントの記載がある場合が多いため、こちらを参考にして選ぶこともできます。

 時間がない中でプレゼントを購入したい人にとってもインターネットからであれば、家でゆっくりお祝い品を選ぶことが可能です。

 以上のことがメリットとして挙げられますが、デメリットも存在します。レビューを見て商品を選んでも、実際手に取って選んだわけではありません。想像と少し違ったと感じてしまうこともあります。特にタオルや肌着のような赤ちゃんの肌に直接触れるようなものを選んだ場合は、肌触りが重要になってきます。レビューには「肌触りが良い」「洗濯してもおろしたての肌触りが続く」などの記載があっても、手に取って確かめたり、実際に自分が子育て中に使ってよかったものを贈るほうが確実に良いものを贈れるかもしれません。通販サイトのレビューを過信しすぎず商品を選ぶことが大切です。

出産祝いの相場と喜ばれるプレゼントとは

出産祝いの相場は贈る相手との関係性によって変わってきます。おおよその相場は以下のようになっています。

 ・家族や親戚:10000~30000円
 ・職場の上司:5000~10000円
 ・職場の同僚:3000~5000円
 ・友人や知人:3000~10000円

出産祝いとして選ばれる商品にはどのようなものがあるのでしょうか。またお母さんや家族はどんなものを貰ったらうれしいと感じてくれるのでしょう。人気の商品にはカタログギフトや赤ちゃんの肌着、おくるみ、食器などが挙げられます。

カタログギフトの場合、数ある商品のなかから、お母さんや家族がほしいものを選んでもらうことができます。また、最近ではベビー用品を専門としたカタログギフトも種類が多く、内容の充実したものが増えてきました。男の子用、女の子用など分かれているものもあるので、カタログギフトは人気が高くなっています。

肌着やおくるみ、バスタオルはお母さんにとって何枚あっても助かるものです。すぐに使わなかった場合も、今使っているものがくたびれてしまったとき今後のストックとして重宝されます。バスタオルには普通のバスタオルの他にも、フード付きのものもあります。忙しいお風呂上りに使いやすく、さっと羽織らせるだけで頭部の水分も取ってくれます。デザイン性にも優れており、中には動物やキャラクターの顔や耳がデザインされているかわいらしいものもあります。一度使ったら手放せないものとして、プレゼントされた際には喜んでもらえることでしょう。

また、食器は壊れにくく安全なものをプレゼントすれば、長く愛用することができます。各ベビーブランドが販売しているおしゃれなものから、お手入れしやすいシリコン製の食器も人気を高めています。離乳食デビューにぴったりで、その後も用途に合わせて使い分けができるものを選ぶと尚よいと思います。

まとめ

出産祝いをインターネット通販で購入し、宅配で贈ることは失礼なことではありません。感染症が流行っている現在では、こういった贈り物の送り方は需要があるようです。また、お母さんや家族に対する配慮にもつながります。しかし、ある程度のマナーも存在するので、それらを守ったうえで出産祝いを贈りましょう。きっと、赤ちゃんと家族を想う気持ちが伝わるはずです