出産内祝いの相場と気になる商品選び

お子様が生まれて、出産祝いを頂くことがあるでしょう。
お祝いを頂いたら「内祝い」としてお返しをするのがマナーです。
しかし、どのようなものをお返しとしてあげればいいのか、
お返しの相場はどれぐらいなのか、
失敗しないためにも、出産内祝いの相場と
それに合わせた贈り物の選び方について紹介します。

出産内祝いとは

そもそも出産内祝いとは、出産のお祝いの喜びを「身内」で分かち合う、
「内々でのお祝い」という意味でした。
しかし現在では、「お返し」という意味に重点がおかれ、
出産祝いをいただいたお返しとして使われるようになっています。
また、生まれてきた赤ちゃんの紹介も兼ねて、
出産内祝いはちゃんと行った方が望ましいですね。

出産内祝いを選ぶタイミング

出産内祝いは、生後一か月頃のお宮参りの時期に贈るのが目安とされています。
しかし、産後の慣れない忙しさ、ママの体調面を考慮すると、
出産内祝いを贈るタイミングで贈り物を選ぶのは大変ですよね。
そのため、出産前から何を贈るのかを考えたほうがいいでしょう。

「どこで出産内祝いを選ぶの?」

一番利用されているのは、出産祝いや出産内祝いのギフトを取り扱っている専門のWEBサイトです。
WEBサイト以外にも、出産内祝いのカタログで選ぶことが出来ます。
産院によっては、そのカタログを入院中もらうこともあります。
私も出産して退院までの間に何冊か受け取りました。
最初はパラパラとめくって気になるものは折り目をつけて…とやっていたのですが、
とにかくかさばるし、スマホのように片手で読むことが難しいので、
途中で見るのをやめてしまいました。
この経験もあって、出産内祝いを選ぶときは、
気軽に見ることのできるWEBサイトを利用することをおススメします。

出産内祝いの金額の相場

出産内祝い向けの贈り物にはいろいろな種類がありますが、
贈り物を選ぶ前に、「どれぐらいの金額のものにするか」を考える必要があります。
これは大人のマナーとして重要なことであり、常識といっても過言ではありません。
一般的に出産内祝いは、「お祝いでいただいた額の半分の金額相当」を目安にします。
例えば10000円のお祝いをもらったら5000円相当のものを贈る、といったものです。
しかし、この出産内祝いの相場は「いくらもらったか」「何をもらったか」によって
金額が変わってくるので、ここではよくあるパターンとその対応について紹介します。

「頂いたお祝いの半額が多い」

一般的に、頂いたお祝いの半分の金額相当のものを贈るのが適正とされていますが、
自分より目上の上の方からのお祝い、
例えば両親や祖父母、会社の上司や年配の方が挙げられますが、
その場合には頂いたお祝いの半分の金額相当よりも、
3分の1の金額相当のものを贈るほうがベターとされています。
これは、こうした方々から頂くお祝いが高額であることが多いことや、
自分より目上の人に当たるため、お祝いの金額の半額相当となると、
「お祝い相当のものを贈らないと…」といった気持ちになり、
出産内祝いも「高価なもの」になってしまいます。
そのため、贈った側も「高価な出産内祝いをもらってしまい、なんか気を遣わせてしまった…」と気にしてしまいます。
そのため、この場合は頂いたお祝いの3分の1程度の金額のものを贈ることで、
相手にも気を遣わせずに済みます。

「頂いたものの金額が分からない」

出産祝いはお金だけではありません。
ベビー用品などのモノを出産祝いとしてもらうこともあります。
この場合、そのモノを検索すればその金額は分かりますが、
わざわざ自分でもらったものの値段を調べるのは気が引けますよね。
また、お祝いを贈った側も
「お金を渡すよりモノを贈ったほうが気を遣わせないだろう」
という配慮が含まれていることもあります。
そのため、この場合はその気持ちを汲み取って、
大体1000円から3000円相当のものを贈りましょう。

「明らかに少額のものを受け取った場合」

お祝いの花や赤ちゃんのおもちゃなど、
明らかに少額だと分かるものをお祝いとして頂く場合もあります。
これは贈る人が、
「相手に気を遣わせたくない」という思いがあって
あえて「お返しをしなくてもいいですよ」という意味合いをこめて
贈っているからです。
しかしだからといって、こちらが何もお返しを贈らない、というのはNGです。
少額のものであっても、「お祝いを頂いたことへのお礼」として
この場合は、500円から1000円程度のものを贈ります。
内祝いのカタログやサイトを調べると
この価格帯の出産内祝いはあるので、用意はしやすいです。

「グループや連名でもらった」

職場や友人グループなど「連名」でもらったときは、
そのもらった金額の半分を人数で割った金額を目安に考えましょう。

「何をあげたいか」より「何をあげたら喜ぶか」

金額の相場が分かったところで、次は贈り物の選び方です。
さて、出産内祝いにかかわらず、誰かに何かを送る時に、
選ぶ基準としてあなたは何を考えますか?
第一に「相手がもらって喜んでもらえるもの」でしょう。
あなた自身が「これをあの人にあげたい!」と思っていても、
その人にとってあなたの贈ったものが「もらって困るもの」だったら
受け取った人にとって、あまりいい気はしませんよね。
相手に何かを贈る時は、相手のことを想像して贈り物を選びましょう。

「両親、祖父母に贈る場合」

赤ちゃんにとっても身近な存在の「両親」や「祖父母」に対しては、
赤ちゃんの名前や、特に写真が入ったものが好まれる傾向があります。
定番のものといえば、生まれてきた体重と同じ重さの「米」が挙げられます。
このお米には写真や名前が入れられるものが多いので、
生まれてきたときの重さのお米を持つことで
実際に抱っこしたような気持ちにさせてくれます。
こうしたお米は、特に遠方で赤ちゃんとなかなか会うことが出来ない両親や祖父母に
贈って喜ばれるものとして選ばれることが多いですね。
また、両親や祖父母があなたの近くにいるのであれば、
グルメギフトを選んで、一緒に食べながら赤ちゃんと過ごす時間を作るというのもいいでしょう。
出産内祝いを形として残してもらいたい、というのであれば、
赤ちゃんの写真が入ったフォトフレームや
赤ちゃんの生まれた身長と体重に合わせて作られたぬいぐるみもあります。
特に遠方で頻繁に会えない両親や祖父母には、
手に取って、目で見て身近に赤ちゃんの存在を
感じられるようなものを選ぶといいですね。

「親戚」

親戚、といっても近しい親戚、遠縁の親戚など、
その親戚との「キョリ」によって異なりますが、
あなたにとって近しい親戚であれば、先ほどの両親、祖父母に贈るものとして選ばれるお米を選ぶ方が多いです。
あなたにとって遠縁の親戚、年に数回会うくらいの親戚であれば、
この場合は「赤ちゃんの名前をお披露目する、紹介する」といった意味合いの贈りものを選ぶのがいいでしょう。
あまり会ったことのない、今後赤ちゃんをお披露目する機会があるかも分からない親戚、にフォトフレームなどの「残るもの」を贈っても、
受け取った親戚が困ってしまいますよね。
この場合は「残らないけど赤ちゃんの名前を知ってもらえる」
名前入りのお菓子や飲み物を選ぶといいですね。
また、お祝いをくれた親戚がどんな人かあまり分からないこともあるでしょう。
その時には、両親や祖父母に相談して贈り物を選ぶ方が決めやすいです。

「友人」

ママ友や学生時代からの友人など、その友人がどういった生活を送っているかによって、
贈るものは異なってきます。
例えば相手がママ友や子供のいる家庭の方なら、その子供にも食べてもらえるような
お菓子やジュースが好まれます。
出産内祝いにはキャラクターやかわいいイラストのデザインのものが多いので、
そういった子供ウケのあるようなものを選ぶと、
特に子供のいる相手に喜ばれることが多いです。
また、相手に子供がいない方、独身の方の場合は、
コーヒー好きならコーヒーセット、お菓子が好きな人には個包装のお菓子、
それ以外にも入浴剤や洗剤などが好まれる傾向にあります。
そして、単身や少人数で生活されている方が多いと思うので、
「少量で楽しめるもの」を選ぶことをおススメします。
贈り物の中身が多いと、もらった相手が消化しにくいので、
そういった面も配慮するといいですね。
この場合も「形には残らないけど赤ちゃんの名前を知ってもらえるもの」で、
赤ちゃんの名前を入れた、
相手のライフスタイルに合わせた贈り物を選びましょう。

「会社、職場」

勤め先の方々に贈る場合は、
連名や部署などのグループでお祝いをもらうことが多いので、
皆で分けやすい「個包装のお菓子」を選ぶことがベストです。
職場の雰囲気にもよりますが、
アットホームな職場であれば、かわいらしいデザインのものを選び、
お堅い雰囲気の職場であればフォーマルなデザインのものを選ぶといいでしょう。
どちらにしても、お菓子のパッケージそれぞれに
赤ちゃんの名前を入れて、赤ちゃんの紹介をしましょう。

「上司、年配」

自分の上司や学校の恩師の先生など、身内ではない目上の人に贈る場合は、
少し上質なものを贈るといいでしょう。
上質なもの、というとどんなものか想像がつかないと思いますが、
例えば有名店や有名ブランドのお菓子や飲み物といったイメージです。
相手にもよりますが、
デザインもかわいらしいもの、というよりはフォーマルなものが無難です。

「贈ってはいけないもの」

出産内祝いにかかわらず、
縁起がわるいものを贈るのは避けましょう。
「刃物」包丁やハサミなどモノを「切る」道具は「縁を切る」ということを連想するので
縁起が悪いです。
「櫛(くし)」 髪の毛をとかすときに使うくしは「苦(く)」「死(し)」を連想するので
贈ってはいけません

出産内祝いの贈り方

出産内祝いを贈るときには、「のし」をつけるのがマナーです。
水引は出産が何度あってもいいことなので、蝶結びの水引を選びましょう。
水引の上には「内祝い」「内祝」「出産内祝い」「出産内祝」のいずれかを書きます。
のしの下に書く名前は「生まれてきた子供の名前」を書きます。
「名前だけ」でも「フルネーム」でもどちらでも構いませんが、
親の名前ではなく、「子供の名前」を入れるのが重要です。
また、漢字だけでは名前の読み方が分からない場合もあるので、
名前の横に「ふりがな」をつけるといいでしょう。
のしには「外のし」と「内のし」がありますが、
直接渡す場合は「外のし」郵送や宅配で送る場合は「内のし」を使います。
これは出産内祝いが「お祝いをもらったお返し」なので、
直接手渡ししない場合には、外から見てお祝いだと分からない「内のし」を使う方が
望ましいためです。
のしに関しては、サイトやカタログでの注文時に詳しく説明、
記入の仕方がされていますので、安心してください。
よほどのことがない限り、失敗はしないでしょう。
また、直接手渡ししない場合には、お礼のメッセージを添えると良いでしょう。
加えて、内祝いを贈るのが遅くなってしまった場合も
一言お詫びの言葉を入れたメッセージを添えることがマナーです。

まとめ

いかがでしょうか。
今回は出産内祝いの相場と商品の選び方について触れてきました。
出産内祝いは頂いた金額の半分相当、身内や目上の人からのお祝い、
高額なお祝いをもらった場合は、頂いた金額の3分の1相当のものを選びましょう。
贈り物には「形に残るもの」「形に残らないもの」がありますが、
両親や祖父母には「形に残るもの」
その他の人には「形に残らないもの」を選ぶといいでしょう。
出産内祝いを贈ることは、大人のマナーのひとつなので、
失礼のないように対応することが求められます。
しかし、マナーも大事ですが、
あなたの「赤ちゃんの出産をお祝いしてくれてありがとう」の気持ちが、
お祝いを贈ってくれた相手に伝わればいいのです。
出産内祝いを通じて、出産をお祝いしてくれたすべての方々に、
赤ちゃんの紹介が出来るといいですね